こんにちは、くろますおです。
このメルマガNEXT NOWでは、「”次”のトレンドを”今”学ぶ」をテーマに、海外の最新情報を発信しています。
今日のテーマは、「中国のキャッシュレス決済体験記」。
中国・上海に行ってきたので、その体験と決済・通貨の未来について書いていきます。
それではどうぞ。
💡本日のサマリー
中国のWeChat=スーパーアプリ=イーロン率いるXの目指しているゴール?
現金決済の時代遅れ感がヤバイ
各国政府の目指すべきは、ブロックチェーンに紐づいた通貨?
📚本日のトピック
中国に行ってきました
スマホ1つですべてが完結する世界
WeChatペイがないと何もできない中国
ブロックチェーンベースのデジタル人民元でお金の流れを管理したい中国政府
そうはさせまいと抗うアメリカ国民
🦀中国に行ってきました
中国・上海にいってきました。
上海、シンセンなど過去に何度か仕事で中国に行ったことがありますが、プライベートでの上陸は初めて。
ということで、今回は中国の決済事情について体験ベースで書いていきます。
実際に住んでいる方や、専門家の観点では「いやそれは違うだろう」という意見もあるかもですが、とりあえず5日間の滞在に限った体験ということで。
📱スマホ1つですべてが完結する世界
まず大前提として、今回の旅についていろいろと受け入れ・指南してくれたのは現地の中国・上海人。
その彼が渡航前にこう言ってきました。
とりあえずWeChatをダウンロードしてアカウントを作ってくれ。
これがないと今の中国では何もできないぞ!
WeChatとは、中国の巨大テック企業テンセントが運営するサービス・アプリ。
中国、中華圏を中心に、約13億人のユーザーを抱える。
テキスト
通話、ビデオ通話
配車、各種交通チケット手配
デリバリーサービス
そして、決済
など、日常に必要なサービスがこのアプリ一つで完結するようになっています。
まさに、イーロンマスクの目指す「スーパーアプリ」の見本となっているアプリ。
そんなアプリをアメリカから出国する前に、スマホにダウンロードして行きました。
現金は時代遅れ?
元々ドルをいくらか、中国元に換金して遊ぶ資金にしようと考えていました。
しかし・・・
街中では現金は使えない。
現金なんて出すと、「いつの時代からタイムスリップしてきた人ですか?」と一蹴されるから、換金なんてしない方がいい。
クレカもダメだ。海外発行のクレカは使えない場合もある。
とにかく、上海のような大都市部はWeChatペイですべてが完結する。
現地人からこんなアドバイスをもらたので、一切現金は持たずに旅がスタートした。
🙅WeChatペイがないと何もできない中国
上海空港内でまず向かったのが、以下の3つ。
SIM、Wi-Fiをゲットするためのお店
お茶を買うためのファミマ(ファミマとローソンめっちゃある)
ホテルに向かうまでの電車のチケット売り場
恐る恐る、お会計をしてみると、こんな感じ。
アメリカ発行のクレカ決済でいけた
海外発行のVISA、それを紐づけたWeChatが使えない
海外発行のVISA、それを紐づけたWeChatが使えない。Apple card(マスター)を急遽紐づけたらいけた。
どうやら、空港内など観光客が多いところではクレカや現金対応しているところもおおい。
が、海外発行のクレカが使えないというのはホントに困る。
現地の彼によると、とくに海外発行のVisaカードは使えない店が多いらしい。
ということで、今後中国に行く予定の方は、複数の異なる会社のクレカを準備しておくことをお勧めする。
レストランでのオーダーに最初は戸惑う
まず、メニューが出てこない。
「みんなどうやってオーダーしているんだろう?」と周りを見渡すと、どうやら各テーブルについているQRコードを読み取っている。
なるほど、そういうことか!と思い、いつも通りiPhoneのカメラでQRコードをスキャン。
しかし、いっこうにメニューが出てこない。
それもそのはず。
中国ではGAFAのサービスなどが基本的に使えない。
つまり、SafariやChromeなどのブラウザがそもそも開けない。
「え、ぼくら一生中国で飯にありつけないのでは・・・?」
そんな不安を胸に、店員にジェスチャーで話しかける。
なんと、WeChat内のスキャンページでQRを読み取らなければいけなかった!!
ここまで進むと、決済まですべてスマホ内で完結する。
日本だとPayPayとかはこんなかんじなんだと思うけど、アメリカだとこのシステムはない。
iPhoneやApple Watchを決済時にピッとかざすのが一般的なので、ここまでWeChat内で全てが完結、かつこのアプリがないと生活できないというのは驚いた。
⛓デジタル人民元でお金の流れを管理したい中国政府
ここまでデジタル決済が進んでいる中国。
さらに、国として今力を入れているのがCBDC(Central Bank Degital Currency)、通称「デジタル人民元」だ。
これは名前の通り、中央銀行が発行する正式な人民元。
しかし、紙幣ではなくデジタルな通貨になっている。
その裏には、ブロックチェーンのテクノロジーが使われている。
ビットコインやNFTを触っている人にはおなじみのアレだ。
中国のシリコンバレーと呼ばれるシンセンなど4都市で2020年からスタートしたのを皮切りに、23年9月現在までに20以上の都市で利用できるようになっている。
ちなみに、ぼくの訪問した上海ではまだ使えないらしい。
改ざんできないブロックチェーンの特性を最大限に活用
ではなぜ中国はこんなにデジタル人民元に力を入れるのか?
お金の流れを中央集権的に管理するためだ。
紙のお金の場合、それがどこから来て、どこに行くのか不明瞭な場合もある。
しかし、ブロックチェーンベースのデジタル通貨の場合はそれがない。
つまり、国民の資産やお金の出入りなどがすべて丸裸になる。
政府にとってこんなにも便利なものはない。
🗽そうはさせまいと抗うアメリカ国民
ぼくの住むアメリカでも「デジタルドル」の議論は出ているが、実現までには時間がかかると言われている。
その理由の一つがプライバシー。
ぼく自身生活していて感じることだが、アメリカ人は日本人と比べて非常にプライバシーに敏感だ。
GAFAMのようなテック企業も、個人情報を管理するプラットフォーマーであることから幾度となく議会証言に呼ばれている。
例えば、2016年の大統領選でFacebookがターゲティング広告による「情報操作」をしたのではないか?というのが問題になった。
これはまさしく、個人のプライバシーや好みを巧みに利用した事件であり、これ以降かなりプライバシーポリシーに対する目が厳しくなった。
(ちなみに蛇足だが、この時にFB社内外で「火消し」で活躍したのがアダム・モッセーリ(Adam Mosseri)。その実績を買われ、インスタのトップに上り詰め、Threadsローンチ時によく出てきたあの”メガネの人”だ。)
そんなお国柄ということもあり、中央に全て筒抜けになってしまうデジタルドルの導入には反対意見も多い。
結論、旅にでよう
正直、中国でスマホ決済が流通しているのも、デジタル人民元も、アメリカの動きも、ニュースベースではとっくに知っていた。
しかし、「知っている」と「やったことがある(体験)」は全然ちがう。
普段テクノロジーに関して少なからず発信している身として、アメリカでApple Payをデフォルト決済として多用している身として、WeChatペイでの支払い”ごとき”にこんなにテンパるとは思ってもみなかった笑
そしてこの旅を通して、「そりゃー、中央政府としてはブロックチェーンで管理できたらサイコーだわな」と実感することができた。
ぜひ、みなさんも見聞を広げる意味でも旅に出ましょう。
そしてもし、アメリカにお越しの際はぜひ会いましょう!
本日の内容はVoicyでも話しました。
→ https://voicy.jp/channel/3611/615266
ということで本日は以上です。
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✨今週のひとこと
9/16にアメリカを発って中国へ、そのまま日本へ立ち寄って、9/30にアメリカへ戻ります。
みなさんがこれを読んでいるころにはたぶん帰国しているはず。
独身・子無し時代は、日本に帰国すると毎晩のように出歩いていましたが、子どもができるとなかなかそうもいきません。
その反面、子どもがいないとやらない・できない経験もしました。
その一つが花火。
打ち上げ花火はアメリカでも祝日などに目にしますが、手持ち花火はなかなかない。
すでに9月ということもあり、いくつか店舗をさがしてようやく見つけました。
花火やったのなんていつぶりだろうか?
初めは怖がっていた子どもも大興奮でした笑
みなさんが最後に花火をしたのはいつ?
ぜひコメント欄で教えてください。
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今回も内容てんこ盛りで、読み応えまんさーい🙌
ちなみに、ベトナム🇻🇳は現金ニコニコ払いが未だに主流でした🤣
現場感のある情報、めっちゃ面白いし勉強になります🔥